蛍火オタクの日記

舞台、若手俳優さんについて

テニミュ4thについて

 

なんと、東京に行けなくなってから2年が経ってしまいました。

俳優オタクはのんびりしながらもっぱらソシャゲのオタクしてます。ワクチン打ったので年内にはまた動けたらいいかなぁ。

 

自粛してる間に新テニミュが始まり、テニミュ4thシーズンが始まりました。というわけでやはり推しがいなくても見守りたいなという思いがあり4thの配信を見ました。

感想 テニミュ見てぇな………… 

見てるんだけど、見ながら本当にテニミュ見たいなって思ってしまったんですよね。これが今まで応援してきたテニミュなのかと聞かれて「た、たぶん?」って言いたくなる。いい点とうーんって点があったのでキャスト、演出、楽曲の3点から感じたことをまとめたいと思います。あくまでもこれはテニプリテニミュが好きな1人のファンの感想です。こう思わなくてはいけない、という強制ではないのでこの人はこう思ってるんだなくらいの気持ちで読んでくれればいいです。

 

①キャスト

これについては特段悪い!ってところはなかったです。むしろ良いなと思った!

初本公演での初々しさはありつつも今後さらに飛躍する予感のある子がたくさんいて、期待値高いなぁと感じます。新テニミュメンバーは成長も感じられてよかったです。リョーマくんすごい可愛かった…ちゃんと新テニミュよりも前の世界のまだまだ生意気な思春期の男の子だった…愛い…

テニボがいることで原作で描かれたのに今までミュに出てこなかった子が出てこれるようになったのは嬉しいですね。だからこそ演出とかで勿体無いと思う部分もありましたが。

 

②演出

今回演出担当の三浦さんの作品はデビミュ、Like Aに元推しが出たので観に行ったんですけどハマるとクセになるものって認識です。実際わたしも観た作品はすごくハマったので。三浦さんの作品って狭い空間の中で巧みに映像を使うことで自由自在にステージ上で世界を広げて物語を創るという魅力があるんですけど、実際今回もそうなんですよね。コロナの影響で今まで使っていた客席演出がなくなり、観客と演者の間には見えない境界線が存在している。だからこそ映像や坂のあるセットを使って舞台の奥行きや場面転換をステージ上だけで全て表現されていました。ただ、そのせいで私たちは「演劇の観客」という立場に居るしかなくなってしまった気がします。これまでは時に会場のギャラリーであり時に各校の応援団であり、雌猫であったり、場面によって私達の立ち位置は変化しながら彼らの世界の一部として組み込まれていました。でもそれができなくなり、ステージ上で物語は全てまとめられる。さらに卒業式の描写もある。その結果としてテニミュの魅力の一つでもあった一緒に青春を過ごす、という部分が薄くなってしまった感覚。新テニミュが同時にあるからかも知れないけど、この4thは過去の話を演劇の観客として観るスタンスが求められているように思えて窮屈に思えました。疎外感があって寂しいなぁ…あと感じたのは原作の一つ一つのシーンが丁寧に描かれていて、テニスの王子様を知らない人でも深く理解できる脚本。3rdもですがテニミュの起用キャストに芸能活動歴の長い子たちが採用されるようになり、「テニプリは知らないけど推しが出るから」というきっかけでテニミュデビューをする人口はどんどん増えてると思います。新キャストの全てのファンが原作を完璧に履修して来るのは限界があるんですよね。地味にテニプリ長いし、今後出てくる学校の公演を見る前に1巻から読めって言われても大変だと思います。これまでは「これくらいで分かるよね」という体で荒井達を登場させていましたが完全な初心者からすると「あれはだれ?!」となってしまう。今回はキャストをきっかけにテニミュデビューをする人、そして昔に少し原作読んだけど記憶が朧げって人、全ての人が足並みを揃えてついてこれるようにした印象がありました。正直私も玉林や柿ノ木のジャージ見てそういえばこうだったなー?!って思い出しながら見てましたね…。

あとセットについては早急に直してほしいです!!青学スイッチング配信を買ったんですけど最初の手塚のシーン、アップはまだいいとして青学全員写そうとしたらセリフを言ってる手塚の顔がセットに被って写ってなかったという事態が起きていました。首から下しか見えないってそんなことある??あのセットのおかげでプロジェクションマッピングとの融合性は高いんだけど舞台上がごちゃごちゃしてるのでテニミュならではの色んなカラーのジャージが揃う群舞も散らかってるように見えて映えない…。せっかくテニボも起用してるのに色が多ければ多いほど視覚的にうるさく見えてしまってそれがとにかくしんどいです。これ全国立海とかどうなっちゃうんだろうと心配になりました。

そしてSEとピンスポですがこれも私はちょっとどうなんだろうなと思いました。メリットとしてピンスポに合わせたりするキャストの負担が軽減される、セリフのペースをSEで細かく区切られることがないことって認識ですが、今までのラリーSE→楽曲への自然なテンポがないので歯切れが悪く、ラリー全体が間延びした印象。あとはやっぱりピンスポ…試合中は選手の挙動のみよりもラリーを含めた「試合」が見たいですし、海堂のような左右に相手を振るプレイスタイルはボールがあった方が消耗させている様子がわかりやすく感じるのになぁ。全ての打球はもちろん、試合の状況を大きく変える打球には切り裂くようなSEがないと物足りないと思いました。

 

③音楽

M1はさわやかさがあってOP感もあるんですけど、どの曲も似たり寄ったりで後から思い出そうとするとどの場面がどの曲かが凄くわかりづらい。テニミュの起承転結が明確なのに対して音楽は起承転結がぼやけてる感じがしてその結果場面と音楽が「ズレてる」ような違和感がありました。今回幕がおりない分、1幕と2幕の区切りとなる音楽ははっきりしてほしいです。終わったと思ったらもう1曲あるのか!っていうのを初めて体験しました。

アンコール曲は選手が選手宣誓をしてくれる分「観客感」が薄れてこれまでのテニミュの空気がありましたがあんな感じの曲を2幕頭に入れてほしい…(笑)これから試合が始まる選手の気合いや全国まで勝ち進んでいく決意は試合前に聞きたいです。

今回の峰曲、いいところともう少し欲しい点があるんですよね。不動峰って理不尽な部活環境に耐えて、泥だらけで這い上がって来た子達です。初対面の橘に対して「自分は強い」という自信も持ち合わせていた芯の強い子達が不動峰。それでも「このまま我慢すれば未来は楽になるのかな」と思う部分があったことにめっっっっちゃ泣いてしまった。中学生の子達が先輩達からも、頼れるはずの顧問からもあんなことをされて1ミリも傷付かないわけがないんですよね。耐えても付けられる傷の深さは変わらないことを改めて実感して、伊武くんが殴られるところで嗚咽しました。ただ、もう少し欲しかったのが橘さんのポジションについて。橘さんって救世主ではあるけど、そういう存在を不動峰の子達がお姫様のように待ってたということでもないので、「ある日突然現れた人が先頭に立ってくへた」という描写がもう少し欲しかったなと思いました。なんか今のままだと上から救いあげてくれたように見えるんですよね。橘さんも泥に足を踏み入れてそこから皆を鼓舞して全国に行く道を一緒に歩んでくれた存在っていうのを感じたい…。

 

 

3時間見て、「テニスの王子様」の舞台作品としては凄く面白かったです。ただテニミュとして面白いと思うにはもう少し時間がかかるかなぁと思いました。

とりあえずアンケートを埋めて数年後の四天宝寺公演を全力で楽しむために、テニミュ4thが健やかに育つように見守りながら応援したいです。最後まで走り切れますように!